音楽について54。

  • 2017年06月8日
  • カテゴリー:ブログ

こんばんは。ギター教室「gulien」の太田です。

本日は音楽についてです。

最近も日々のレッスンの中で思うことは沢山ありましたが、本日は「パワーコード」について綴りたいと思います。(……………またウンチクですね………………。)

コード(和音)とは2つ以上の音が同時に鳴っている状態の事を言うのですが、その最小単位は勿論、2和音ということになります。
そしてその中で最初に理解するべきは、[ルート音(1st)+5度(p5th)]の組み合わせ。パワーコードです。

何故それが大切なのか?
任意のルート音から見て「1本下の弦の1フレット空けたトコ」に完全5度(p5th)はあります。その事だけを確実に覚えさえすれば、その位置関係をキープしたままルート音の位置をずらしていくだけでコード進行の骨組みを弾くことが出来ます。………………確かに、ロックっぽくなってしまい、単純な印象を受けます。ですが逆に、たったそれだけでメロディが乗った時に音楽が成立します。
ここで重要なのは「コードは単体では意味を持たず、進行して初めて意味を持つ」という事実を学ぶことです。

『沢山のコードを知っていた方が良いのでは?』『パワーコードは知っているし、弾ける。』………………これらは全くのお門違いです。
グルービーに進行して、音楽を感じる事が出来なければ、ダメなのです!!この事実を真摯に受け止めて音楽を楽しむ事が出来れば、Fだろうが、Bmだろうが、F#mだろうが特別構える必要は無くなります。

そして、コードを覚えるという点に置いてもパワーコードの理論的な理解は必須であると考えます。

無数にあるコードの形を全て覚えることなど、そもそも不可能なのです。では何故、初見のコード譜を弾ける人がいるのか?………………………答えは、彼らは理解しているから!!です。
コードとは一定の法則でルート音から音を積み上げたものであるという「概念」をもっていなければ、理解の入口に立つことすら許されません。その入口に立つために、最も単純な和音であるパワーコードを理論的に理解することで、その先の可能性は一気に広がります。

想像してみて下さい。コードの仕組みと、その進行を理解出来たら今よりも格段に自由になれると思いませんか!?
………………………パワーコード、侮る事なかれ!!!!

最近、意外と本ブログを見て下さる生徒さんが多いと思ったので、お役に立てればとウンチクをたれてみましたが、ここでパワーコードにまつわるエピソードをひとつ。

以前、お子さんのエレクトーンの練習にギターで参加する為にパワーコードを練習されていた生徒さん。
残念ながらその時は、お子さんの課題曲のテンポが早すぎて頓挫してしまったので、最も好きなバンドのガンズ・アンド・ローゼズの「Paradise City」に特攻されておられたのですが、今度は別の曲(「おしゃべりきかんしゃ」)で再び挑戦する事になりました。
『あいつらは1曲完成するのに2〜3ヶ月かかるみたいだからその内になんとか(笑)』とのこと。

ガンズで色々悶絶した甲斐あって、今回は進みが早い様子。『なんか、コレは出来そうで超楽しい……………………(笑)』とはしゃいでおられました(笑)。

テンポも丁度良く、休符やスタッカートのキメが多いので、単純なスリーコードでも弾ければ楽しめる曲だったのが幸いでした。
そうなんです!!音楽が感じられれば楽しいんです!!!!(…………………いやホント、青春のガンズやってた時よりも「おしゃべりきかんしゃ」の方が、ずっと楽しそうに一生懸命弾いておられました(笑)……………………………。)
「パワーコード」って、すごいな………………。

シンプルで分かりきった事をもっともらしく講釈するのは、新米ギター講師みたいでちょっと恥ずかしいのですが、生徒さんが夢中になっておられる姿を拝見すると、「プライドを持って伝えなければいけない!!」と勉強させて頂いております。

「パワーコード」……………………名前からして男臭くて、なんか恥ずかしいですけど大事ですよ!!!!!