音楽について72。
- 2017年11月9日
- カテゴリー:ブログ
こんばんは。「gulien」の太田です。
本日は「音楽について。」です。
3つ前の投稿で運指練習について記事にしましたが、ご紹介したものを含め、全ての運指練習は決してただ指を動かす事を目的としてやっているワケではありません。目的はいくつかありますが、その一つにバレーコードで必要以上に足止めをくらわないようにする為です。
バレーコードとは一本指で同一フレット上の複数の弦を一度に押弦する(コレを「セーハ」と言います)コードの事で、ギターでもウクレレでもこの「セーハ」が初登場した時は誰でも一旦行く手を阻まれます(全弦正確に押弦出来ているかどうかに拘らなければ話は違ってきますが……………)。
それまでの開放弦を含むオープンコードとは違い、親指がネックの裏に回らなければならないので厄介なのですが、グリエンではこの避けようのない事実を前提として初心者の段階から準備している訳です。要は「握力」ではなく「力学」を理解して習得出来るようにするのが狙いです。
とは言え、全員が全員そのレールの上を行きスムーズに乗り越えられるわけではないようです。
地道な練習を嫌う「ウクレレboy」もご多分に漏れずそのクチ。
「グリエン慰問楽団」で介護施設にお邪魔した際、「大きな古時計」のソロウクレレを演奏。同曲の最後の最後がセーハ系コードで終わるのですが、ソレがポコポコ言っているだけで実音が出ていないので練習しているにも関わらず、本人が何の為に地道な練習をしているのかを忘れている様子。全然集中していない。
———————————この野郎。コレじゃいくらやっても無駄だな…………………。思い出させてやる。
「じゃ、古時計弾いてみて。歌うようにね(わざと意識をソッチに向けさせるよう仕向けました)。」
多少、自信があるようで彼なりの歌心を込めて一生懸命弾いていました。途中「あ〜イイね〜!」と鼓舞する言葉をかけられ、その気になって順調に歌いあげておりました………………………………が、最後はポコポコ……………………………——————ほれ見ろ!!
『も〜〜〜!!老人ホームもっと先なら良かったのに〜〜〜!!!!(当日もココが出来なかったことを帰る時まで悔やんでおりました)』と聞き捨てならん発言を繰り出す始末。
「いやいやいや!!一緒ですって。あれから3ヶ月も経っているのにまだ出来ないんだよ?信じられる?なんで?なんで出来ないの?何の為にセーハの練習してるか忘れてるでしょ。アホなの?アホなのかな〜?真面目にやってたらさすがに3ヶ月あれば出来ると思わない?思うよね!!でもまだ出来てない。この事実についてどう思いますか!?先っていつですか!?」と、彼のこれまでの男らしくない姿勢と発言を回収して目の前に広げて逃げ場を無くしてやりました(笑)。
『ヤメてーーーーー!!それ以上は言わないでーーーーー!!』という表情で何故か嬉しそうに受け止めてから、流石にヤル気を出してさっきまでの練習を真摯に取り組み始め(←ココが彼の良い所です。)、コツを掴みかけた様子だったので、すかさず鼓舞する言葉をかけると集中状態に。
「今のは良かったな〜!何で出来るようになった?忘れないように自分の言葉でまとめてみて!!」と、次こそ覚えてもらえる手はずを整え、その仕上げに入ったつもりだったのですが、
『それは空が青いのと同じ理由さ(自己陶酔の極みの表情で)…………………………………。』
———————————ふ〜〜〜〜ん………………………。ナニソレ。ぶっ飛ばそうかな……………………………………。
いや、待て。それじゃ奴の思うつぼだから一旦返してやれ。
「その心は?」
『え……(汗)!!え………………!?……………………………どっちも明るい(笑)…………………。』
「はい。お粗末!!!!小学生じゃそんなもんでしょ!!言いたかっただけだね?次に言ったらぶっ飛ばされるからね。分かったな!?ちゃんとやれよ!!いいね!?」
『は〜〜〜い(笑)。』
ギター・ウクレレ歴の浅い人にとってはセーハは中々に大変な障害だということは重々承知しております。
こんなカンジで楽しく(でも計算高く、計画的に)乗り越えて行きましょう!!!!