音楽について91。
- 2018年04月26日
- カテゴリー:ブログ
本日は「音楽について。」です。
音楽は地道です…………何でも一緒ですが物事を楽しめるようになるためには、それ相応の最低限の力が必要だと思います。
ギター・ウクレレにおいて言えば、先ず最初にリズムという概念を理解する事。そして運動能力や反射神経ではなく自分の感じているリズムにノッて自らをコントロールする力を養い、イメージしたものを両手で体現する事。そのイメージをより具体的に描けるように音楽理論などの知識や考え方(…………………これ以上はヤメましょう(笑)。)など、やることはまあまああります。兎に角、ゲームと違いplayすること自体が最初から楽しいなんて事は殆ど無いと思います。
その事は重々承知しておりますが、逆に条件さえ整えば程度の差はあれど才能に関係なく楽しめると信じて日々あれこれ考えながら工夫してレッスンを進めております。しかし、残念ながら伏線を幾重にも張ったり中長期で摺りこんでいく僕の目論見が全て上手く行くというわけではありません。でも、たまには(?)上手くいく事もあるようですので、本日はその事について。
去年の夏頃からグリエンでウクレレを始めて下さった生徒さん。
ピアノも習われているそうで、講師と正面で向き合って座るレッスン(隣り合って座るピアノのレッスンよりプレッシャーが大きいとの事)、リズムに対する概念の違いやそれに伴う練習の仕方や重きをおくポイントの違い等、ご本人にとっては戸惑う事が多かったようでしたので、その都度ご説明させて頂いておりました。
本ブログでも呆れるほどしつこく綴っておりますが、コードやtab譜はある程度覚えたら押さえる場所を間違えないようにする事を最重要視していては次の段階には進めません。コード進行の物語やメロディーを耳で、リズムを身体で感じ続けてイメージを明確にし、間違えないようにではなくイメージしたとおりに事を運ぶ事に集中しなければなりません。
その事は既に何度も説明は済んでおりましたし、その段階まで到達されておられると思ったので本日の「お一人様タイム(僕と一緒に弾くのではなく僕にガン見されながら弾く、人によっては拷問のような時間)」はいつもと違う手法にトライ。
「空も飛べるはず」(スピッツ)初心者入門の課題曲としてコレ以上適した曲は無いと言えるほど完成された名曲。
今まで散々取り上げてきて歌のメロディーもギターで弾けるので、途中で何の助言せず生徒さんが止まってしまっても
お構いなく僕はアコギを弾き続けます。途中、止まってしまうことも何度かありましたが、それでも僕が続けていくので先を予想して戦線復帰するというイメージを優先して弾かなければならない状況に強制的に追い込まれて頂きました。
間奏の部分はイメージしやすいように、なるべくシンプルでコード進行を感じられるフレーズに変えて弾いていましたが、やっぱり止まってしまいました。構わず続けようとしたのですがそんな僕の圧力を『あーーー!一番イイとこだったのに〜〜〜!先生の弾いてるのを聞こうと思ったら手が止まっちゃいましたーーー!!!!』と大声を上げる暴挙でもって跳ね除けて中断。
「分かりました。じゃあ、僕は普通にコードをアルペジオで弾いて………………」
『ヤダヤダヤダヤダ!!!!さっきのがイイ!!もう一回やって下さい!!』
「じゃあ、次は止まらないで下さいよ。」
『分かりました!!!!』
——————————いやいやいや………………。今までそんな決意表明したこと無かったじゃないですか。お一人様タイム超嫌がってたじゃないですか………………。
何とか最後まで演奏しきってとても高揚されていました。それはコードの押さえる場所などはどうでも良くなるほど「音楽」を体感されたからだと思います。
「コード1つ1つに拘ってもソコに音楽はありませんよ。今のようなアドレナリンが出てくる状況が音楽やっているって事です。その練習をしましょうね。」とまとめたら『そうですね…………。今日はギッシリだったわ。』と楽しそうにして頂けたので良かったです。
経験者が感覚的に理解している事を楽器歴が浅い人が理解する事は簡単ではありません。それを伝える事もまた同じくらい簡単ではありませんので、これからもそのスキル(とギターの演奏スキルも)頑張って磨いていきたいと思います!!!!
(アイキャッチ画像は突然プレゼントして下さった靴下です。ありがとうございました!!!!)