音楽について129。

  • 2019年05月11日
  • カテゴリー:ブログ

本日は「音楽について。」です。

またまた更新が遅れてしまいました。すみません…………。
年明けから3月末までの84連勤でも風邪にもインフルにもかからなかった(もっと言えば社会人になって一度も体調不良で仕事を休んだ事の無い)僕が、珍しく体調を崩してしまってブログどころではなくなっていました。

復活したので前回の投稿で少し触れた「レッスン以外の他の全てを後回しにしてもやらなければならない事態」について綴りたいと思います。

事の発端はある1本の電話から。
その日は4月30日第5週目のお休みを頂いていたのですが、いつも通り教室で昼まで基礎練習をしていると見知らぬ番号からの着信がありました。仕事柄0120と03始まりじゃない番号からの着信は出るようにしているので出てみると『おお〜!!太田くん?元気!?いま家?』と、どっかで聞いたことのあるような陽気なおじさんの声。登録していなかったのでお名前を頂戴したら、僕がまだ独立する前のペーペーだった頃に訪問レッスンに伺っていた元・生徒さんでした。

用件はズバリ『バンドでサイドギター弾いてくれない?』でした。
僕は専門学生の時に組んでいたロックのバンドを解散して以来、演奏は結婚式の余興やラ・ポルテさんのイベントで年に一回アコギを弾くくらいでバンドでエレキを弾くのはブランクが10年近くあるので、最初は断ろうとしたのですが好奇心から詳細を伺ってみると、『JAZZ屋の若手ドラマーがメインのフュージョンバンドを作りたい。今のところキーボードは入れずにギターを2本とベースの4人編成を考えていて、若くて性格の良い男がイイ。リードギターとベースはいるから太田くんサイドギターやってよ。』と言う内容。

—————————基準が〝性格がイイ奴〟なのね……………。自分ではおかしな奴だと思うんだけどな。アト、言うほど若く無いし。何より、そんな若き猛者共の中にブランク10年の中年が入ったら絶対に足引っ張る。スケジュール的にも厳しいし、やっぱり断ろう。大人の判断だ。

『5月2日の14時。空いてる?』

—————————おいおいオイ。空いちゃってるよ。よりによってGWで午前と夜しかレッスンが入っとらんやんけ。行けちゃうんだけど………………。

『イイね〜〜〜〜!!じゃ、来るしかないね(笑)!!譜面送るね!!ヨロシク!!』

送られてきた譜面は全部で5曲。知っている曲が1曲もなかったのでYoutubeで確認してみると、パットメセニーやジェフベックなどゴリゴリのフュージョンばかり。

—————————ムリ無理ムリ無理Muri!!やった事ないし、こんなの5曲も二日で覚えられるかい!!よっしゃーーー!今度こそ、絶対断ろーーー!!さあ、電話するぞーーー !!オーーーーー!!!!
ダメでした…………………………。
『もう、サイドギター連れて行くって行っちゃったよ〜。大丈夫!俺も知らなかったよあの曲たち。曲が難しすぎるって言ったんだけどさ〜〜…………他のみんなイイ奴ばかりだから出来なくても誰も責めないよ来てよ。』なんて言うんだもん………。

当時、訪問レッスンで伺っていたお宅には立派な防音室(その中にはグランドピアノ、壁には沢山のレコード)があって、奥様はプロのjazzシンガー&ピアニストで、ご本人も『ちょっと音楽に関係する仕事してたんだよ。もう引退したけどね(笑)』なんて仰っていた方(僕など比べるまでもなく、多くの優れたミュージシャンと接し、第一線の音楽の現場で仕事されていたと推測される方)が、僕なんかの気持ちに同調して下さったら無下には出来ないですから…………。

自問自答。
「多分、本気出して断ったら受け入れて下さるんだろうけど、本当にそれでいいのか?まだまだぺーぺーだった僕に習って下さっていた恩義は?僕、このオジサン好きだし。大体、こんな光栄なお誘いは二度と無い事くらいは分かるぞ流石に。でも、皆さんに迷惑は掛けたくないのは本心。じゃあ、かけなきゃいい。この日のセッションを成立させるだけなら今から全力で努力してもいいんじゃないのか?クソ〜〜〜今日は貴重な休日なのになんでこんな選択を迫られるんだ?……………そうか…コレは罰だ。今まで教えるばかりで、その上kid’s達に偉そうに男気を注入したりしてきて、自らの音楽を全力で高める努力が足りていなかった僕に、音楽の神様が試練をお与えになったのだ。今度はお前の番だと………………………なるほど。受けて立とうじゃないか。」

という訳で、この時点でお休みは終了。昼から夜22時まで教室で練習する事が決定。

どうにか無事にその日のセッションは乗り切りましたが、数日後、口に中に血豆が出来(ストレスが原因)、続いて38℃超えの発熱(帰宅して計って判明したのでその日も8人もレッスンしてましたが………)で相当のプレッシャーだったようです。

音楽の神様……………今後は気持ちを新たに精進致します、どうか、我を許し給え………………。