音楽について132。
- 2019年06月28日
- カテゴリー:ブログ
本日は「音楽について。」です。
さて6月のレッスンも本日で終わり。今月も色々学ばせて頂きましたが、その辺のウンチクは研修マニュアルに追加するとしてココでは笑えるエピソードを綴りたいと思います。
ウクレレBOY(小6)。
最近、以前にも増して生意気盛りのお年頃の彼は、元より話を組み立てる事が苦手なのに加えて、『とにかく意気がりたい!!』と言う大人から見たら無駄な感情に頭の中を支配されているので、益々会話が意味不明になって来ているようです。
いつもの通り、楽譜の新しい部分の弾き方を説明して、一緒に弾いた後にお一人様タイムになると必ず時間稼ぎをしようとしてゴチャゴチャ戯言をぬかし、弾いたと思ったら止まりながらゴニョゴニョ弾いて『はい。やったよ。』と、止めてしまう。
「も〜〜〜!!別に失敗してもいいだろが。ちゃんとやれよ。リズムに乗って自信持って!!」
『自信とってるよ!!』
「は?自信とってる?ま、イイや早よ。」
これ以上は逃げられないと観念して、カウントしないでいきなり弾き始めようとしたので「カウントしないから失敗するんだろ!!」と怒られると、
『危険が危ない!!…………あれ?今オレ変な事言った?』と自分で言った事にウケている。
—————————コイツは………………それじゃ激痛がめっちゃ痛いって言ってるのと同じだろが。
ようやくまともに弾き、終わるのを待ってポイントを説明していると、さっき自分で言った事を思い出してまだウケている……………。
「聞けよ!!分かったの!?」
『分かった×2!!』
「ほ〜。言ったな?じゃあ、やってみせろ(メトロノームスイッチON!!)。」
『………………言ったからにはやらなきゃいけない。』と、なんだか急に覚悟を決めた男みたいな台詞を吐いたので様子を見守っていると『………………え〜〜〜〜〜!!でもさ〜。これで出来なかったらオレ、バカじゃん………………』とまたもや止めてしまいました。
「(はぁぁぁ〜〜〜……………やれやれ。)いいか?出来なくてもバカじゃない。ここで逃げるのが一番バカなんだよ」と諭してやろうとしたら、
『あーーーーーー!!!!そうだそうだ!!それはそうに決まってる!!行きまーーーす!!1&2&。』といきなり本気で弾き始めました。
—————————なんなんだよ急に。そんなスイッチ搭載しとったんかい。
支離滅裂なやり取りに呆れていましたが、軽い気持ちで言った僕の言葉にこんなにも反応を示してくれた事が嬉しかったです。
これまで何年にもわたって度々繰り返されて来た〝男気注入タイム!!〟が彼の中に蓄積されていたのを垣間見た気がしました。子供ってのは聞いていないようで聞いているんですね。ちゃんと彼の心と向き合って来て良かった。
別のウクレレ少女(小4)。
こちらもお一人様タイムで一向に弾こうとしないので、いつものように喝を入れます。
「いいからやりな。君は能力が足りていないんじゃない。いつも自分に負けて自滅しているだけだ。自分に負けないように気持ちを強く持てば君は出来る!!さあ、やれ!!(メトロノームスイッチON!!)」
一瞬、ポカンとしてましたが直ぐに弾き始めました。上手いこと彼女の心に火がつけられたと思い、見守っていたのですが、数秒取り組んで『ん?ちょっと待てよ。』みたいな表情をして急に弾くのを止めてしまいました……………。
『なんか、その言い方はイラつく!!良い事言ったみたいにしてたけど、よく考えたら全然良くない!!』
—————————ダメか…………。やっぱ聞いていないようで聞いているんだな。
楽器を楽しめるようになる為には相応の練習が必要です。しかしこれは精神が削られる作業である事は僕も重々承知しております。ましてや、精神力を鍛える時間を経験していないKID’sにとっては尚の事重労働なのでしょう。
だからこそ、それと向き合う事は彼らの成長に必ずプラスになると信じております。
KID’sに楽器や自分の弱さと向き合うという大変な作業を強いる僕は、そんな彼らと向き合っていきたいと思います。